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今回ようやく続きをUPする運びとなりましたが、前後編に分割する体たらくです。L4uの発売が間近な事やMLシリーズの展開によって、夢に見た「卒業シーズンアルバム」の可能性が消えた事で創作意欲が減衰したことが原因です。
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アイドルマスター2次創作シリーズ 第1弾
「『卒業シーズンアルバム』ドラマパート」
シーン03 「雪歩の自覚と律子の歌」(前編)
(3曲目・雪歩ソロカバー曲に続いて)
2月第2週夕方。廃校舎でのロケを終えた帰りのロケバス車内。
765プロの5人を含めた主要キャストが乗り込んでいる。
雪歩「(リスナーに向かって)私の歌、いかがだったでしょうか? 今日はプロデューサーがお仕事の都合でいなくていつも以上に緊張してしまいましたが、伊織ちゃんの機転と激励のおげで無事OKテイクをいただきました。その後も撮影は順調に進み、高校の卒業式のシーンは撮影完了しました。あともう少しで全編の撮影が終わります。・・・ふあぁ~・・・今日は疲れたのでお休みさせていただきますぅ・・・zzz」
雪歩、眠る。隣席に座る律子が雪歩に毛布をかける。
律子「お疲れ様、雪歩。今日のあんたは主役の名に恥じない熱演だったわよ。さてと、もう一人の立役者にも一言、いや二言も三言も言わないと」
前の席に座る伊織と亜美。窓際の亜美は既に熟睡している。通路側の伊織は両耳にインナーイヤー型のステレオヘッドホンを着けて何か聴いている様子。
律子「伊織はヘッドホンでイメトレ中か、結構熱心なところあるわね。それに引き換えあずささんは・・・」
雪歩の眠る席の後ろの席で眠るあずさ。何か寝言を言っている様子。
あずさ「(寝言で)・・・あなた~・・・あ~ん・・・あらあら~・・・お上手なんですから~・・・うふふっ・・・zzz」
律子「・・・はあっ、たまにこの人が年上だと信じたくなくなるわ。おっと、肝心の本題を忘れてた。伊織に話があるんだった」
律子、伊織のヘッドホンの片方を外し、口を近づける。
律子「い~お~り~」
伊織、ハッとなり律子の方を向く。
伊織「ちょ、何よ。人がイメトレしてるのを邪魔しないでくれる?」
律子「ごめんごめん。少しあんたに訊いておきたいことがあってね」
伊織「・・・何よ?」
伊織、もう片方のヘッドホンも外し、律子の話を聞く態勢を取る。律子、通路を挟んで隣の席に座る。
律子「決まってるでしょ。昼間のアレよ。まさかあんたが雪歩のためにあそこまでするとはね」
伊織「うっ、あ、あれは・・・そう、あれよ! プロデューサーがいなくて不安丸出しの雪歩があんまり無様で見てられなかったから、こんな時プロデューサーならどうするか考えてたらいつの間にか体が勝手に動いてて・・・(誤魔化すように)それにしても驚いたわね。雪歩が私に憧れてたなんて。これってまさか百合フラグ? ちょっと、そんなの困るわよ。私マーメイ、じゃなくてノーマルだから」
律子、伊織の額にデコピンを入れる。
律子「バーカ、何勘違いしてるのよ? 雪歩の百合パートナーなら真がいるでしょうが。それに、あの子は事務所の全員に何らかの憧れを持ってるのよ。春香の明るくて前向きなところ、千早の歌に対する真摯な姿勢、やよいのポジティブ思考、あずささんの大和撫子らしいところ、亜美真美の物怖じしない元気さ、美希の類希なる天賦の才能とかね」
伊織「ふーん、なるほど。ところで律子、あんたはどういう風に憧れられてるの?」
律子「ふっふっふ、よくぞ訊いてくれました。知的でリーダーシップのあるところって言ってたわ。ホント見る目あるわね」
伊織、自分がされたのと同様に律子の額にデコピンを入れる。
伊織「なによ。あんたも人の事言えないじゃない」
二人、顔を見合わせる。
伊織「ぷっ・・・あはは」
律子「あはは」
二人、周囲に配慮するように静かに笑う。
(後編に続く)