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これまで何十万円も貢いできたアイドルマスターの公式ディレクターに強制終了を食らった元伊織担当Pが何とかめげずにプリキュアトークする場所
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(まえがき)
懲りもせずシーン02を書きました。
相変わらずマスターアーティスト後半組CD渇望の産物です。

今回は想定よりも長めになりました。それでも優秀なSSに比べれば遥かに短いですがw
雪歩メインを予告しておいて、伊織が結構かっこいい活躍してますw
前半と後半の雰囲気のギャップを楽しんでいただければ幸いです。

一部キャラの個性にそぐわない箇所があったので修正しました。

作品本編は続きをご覧下さい
(2008年1月17日 一部修正)

(以下、作品本編)

アイドルマスター2次創作シリーズ 第1弾

「『卒業シーズンアルバム』ドラマパート」
シーン02 「伊織の友情と雪歩の歌」


(伊織ソロカバー曲に続いて)
シーン01より一週間後、ロケーション現場の木造廃校舎にて。
校庭に設けられたマーキーテントの下、衣装の上からウィンドブレーカーを羽織ったあずさ、律子、雪歩、伊織、亜美。
中高生組はスクールウェア、あずさはハカマグラデュエーション、そして亜美はドラマのために用意された衣装。

伊織「(リスナーに向かって)にひひっ、私の歌、どうだった? これでまた下ぼ…じゃなくて、ファンが増えたわね」
雪歩「あの、伊織ちゃん、それより本編の説明を…」
伊織「わかってるわよ、うっさいわね。あれから一週間後、私達は廃校になった木造校舎へロケに来ているの。
それにしても、このボロ校舎にこの今時風の制服はナシでしょ。監督やライターはどういうセンスしてるのかしら?」
雪歩「ちょっと、伊織ちゃん、それ以上はまずいよぉ」
伊織「何よ、ちょっと悪ノリしただけじゃない? 続けりゃいいんでしょ続けりゃ。
なぜか私じゃなくて雪歩が主役で、私と律子は雪歩の親友役…」
律子「私と雪歩はともかく、伊織が私達と同級生役ってのがものすごく違和感あるけどね」
伊織「なっ!? 言ったわね、このメガネ魔人!」
律子「なーんですってぇー!?」
雪歩「はわわ…ちょっと、二人とも落ち着いて」
律子・伊織『雪歩は黙ってて!』
雪歩「あうぅ…穴掘って埋まっておきますぅ」
亜美「ゆきぴょん、ストーップ! 主役が埋まってちゃダメっしょ。
つーか亜美やっと喋れたよ。こないだは真美の番でつまんなかったけど、その分今日は大暴れしちゃうよーん♪」
伊織「(つぶやき口調で)…はぁ、ダメだわこの子。真美が思いつめてるって事はつゆ知らずって感じだわ。何年双子やってんのよ?
まあいいわ。今日は『あの事』は忘れて仕事に集中しよう」
亜美「ん? いおりん、なんか言った?」
伊織「え? …えーと、そう! あんたはいつも悩みがなくて羨ましいわねって言ったのよ!」
亜美「わーい、いおりんにほめられたー!」
あずさ「これはほめていると言っていいのかしら~?」
律子「あずささん、亜美の壮絶な勘違いに真面目に悩まないで下さい」
あずさ「わかってますよ、律子さん、うふふっ。
ところで伊織ちゃん、私と亜美ちゃんの紹介がまだよね~?」
伊織「そうだったわね。あずさは雪歩のお姉さん役、亜美は同じく妹役。
私、律子、雪歩の3人は高校の、あずさは短大の、亜美は小学校の卒業式を迎える役柄よ。
今回は高校の卒業式の場面の撮影だけど、同時に番宣スポット撮影をするから、あずさと亜美もそれぞれの衣装でロケに同行しているの」
あずさ「うわ~。伊織ちゃん、よくできました~(拍手)」
伊織「私は幼稚園児か! …はぁ、あんたにいちいちツッコんでたら疲れるわ」
雪歩「くす…くすくす、あはは!」
伊織「な…? 何がおかしいのよ、雪歩?」
雪歩「だって、みんなのやり取りを聞いてたらとっても楽しい気分になったから。私達って結構いい仲間だよね。
例えばいつも元気なムードメーカーの亜美ちゃんと真美ちゃんと…」
亜美「ありがと、ゆきぴょん。そんじゃ亜美もまねしちゃうよん。
年がら年中ガミガミ言ってておっかないイメージだけど、結局みんなをまとめちゃう律ちゃんと…」
律子「褒められてるのか貶(けな)されてるのか微妙だけど、まあいいわ、流れは把握した。
最年長の割りに頼りないけど、とてもセクシーな体型と、とても温厚で自然体な性格が魅力のあずささんと…」
あずさ「律子さん、頼りなくてごめんなさい。もっと年長者として自覚を持たなければいけませんよね。それでは私も流れに乗ります~。
言動は突っ張っていても本当は優しくて、事務所のみんなのことを気遣っている伊織ちゃんと…」
伊織「ちょ、何言ってんのよ、あずさ! 私はいつでも自分が一番…ふん! こういう流れができた以上仕方ないわね。
他の仕事でそれぞれ頑張ってるみんなと…それから…
臆病でヘタレでイライラするけど、そんな自分を変えるために努力してる雪歩!」
雪歩「え…? 伊織ちゃん?」
あずさ「まぁ~伊織ちゃん、そんなに雪歩ちゃんの事を気遣っていたのね~、うふふっ」
律子「伊織…あんたって子は…雪歩だけでなく別行動の子達にも思いを馳せるなんて」
亜美「さっすがいおりん! 友達思いだね! んっふっふ~♪」
伊織「ちょ、あんたたち! 私の事を何だと思ってんのよ! キーッ!
他の仕事に行ってる子達は私達をハブってクリスマスパーティ楽しんでたし、
雪歩はお尻をかじり…じゃなくて、蹴っ飛ばしたいぐらいイライラするわよ!
そもそも、たまたま同じ事務所に入ったってだけの間柄でしょ、ふん!」
律子「こ・の・う・そ・つ・き・め! うりゃっ! うりゃっ!」
律子が伊織にからかい調子でひじ打ちする。
亜美「律ちゃん楽しそうだねっ♪ 亜美も真似しよ→っと。 うりゃっ! うりゃっ!」
あずさ「あらあら~。ひじ打ちはかわいそうよ~。せめておしくらまんじゅうにしてあげましょうよ~」
あずさが伊織に胸を押し付ける。
伊織「あ、あんた達…楽しんでやってるでしょ! わ、わかったわよ、降参!
雪歩! あんた、私を差し置いて主役ゲットしたんだから、ヘマったら承知しないわよ!
わかった? わかったらさっさと行ってきなさいよ!」
雪歩「あ、ありがとう伊織ちゃん。で、でもぉ」
伊織「大丈夫! 私がついていってあげるから、大船に乗った気でいなさいよね、にひひっ」
雪歩「う、うん…」
伊織「次の出番はあんたの歌よね。それじゃ、袴に着替えないと」
雪歩の腕をつかんで引っ張って行く伊織。
律子「不安だわね」
亜美「だよね→。いおりんの事だから、なんかやらかすよ」
あずさ「律子さん、亜美ちゃん、そんな言い方はいくらなんでも~」
亜美「甘いよ、あずさお姉ちゃん。いおりん、こないだの歌の収録で調子ブッこいてNG食らったんだよ!」
律子「そうですよ、あずささん。あの爆弾娘がおとなしく済むわけないですよ」
あずさ「そうかしら~? それなら見学に行ったほうがいいと思います~」


同日、廃校舎の教室。
固定カメラ1台、ハンディカメラ2台の焦点の中央にハカマグラデュエーション姿の雪歩が立つ。
カラオケが流れても雪歩は緊張で硬直したまま。すかさず監督のカットが入る。
伊織「何やってんのよ雪歩! 監督さん、おかんむりよ!」
雪歩「ご…ごめんなさい…」
伊織「雪歩、あんたは自分で言うほど貧相でもちんちくりんでもないから、もっと自身持ちなさいよ!
(つぶやき口調で)…さりげない清楚なかわいらしさじゃ私より上なんだから…」
雪歩「う、うん。ありがとう伊織ちゃん。もう少し頑張ってみるよ」

廊下で様子を見守るあずさ、律子、亜美。
律子「え? 伊織、何プロデューサーみたいな事やってんのよ?」
亜美「自信たっぷりのいおりんと、自信ナッシングのゆきぴょんは結構いいコンビかもね」
あずさ「ほら~、伊織ちゃんがついていれば大丈夫よ~」

教室。雪歩、数度のNGを重ねる。監督もスタッフ陣も呆れかえる。
伊織「…雪歩…スタッフも呆れてるわよ。あんたって底なしの根性なしね!」
雪歩「ごめん、私、やっぱりダメダメなんだね…」
伊織、雪歩の頬に平手打ち。
伊織「ふざけるんじゃないわよ! あんた、私を差し置いて主役ゲットしたわよね? それがこんなザマじゃ情けないにも程があるわよ!
あんた、言ってたわよね。『アイドル活動を通して自分を変えたい』って。だったらスタッフ達の軽蔑が悔しいはずよね?
こんな事で負けたくないわよね? 絶対この仕事を成功させたいわよね?」
雪歩「…伊織ちゃん…ありがとう。私、間違ってた。自分を変えたいはずなのに、自分から変わる事を遠ざけてた。
穴の中にこもってても何も変わらないよね。わかった! 勇気を出して一歩を踏み出してみるよ!」
強い眼差しで伊織を見据える雪歩。
伊織「…合格ね、あんたの勝ちよ。こうなったら私が一肌脱いであげるわ!」
不敵にほくそ笑む伊織。

廊下の3人。
亜美「一肌脱ぐって? え→っ! いおりんヌードになるの!?」
律子「そんなわけないでしょ! 雪歩のために一仕事するって意味よ」
あずさ「そうだったんですか~? 亜美ちゃんの言う通りだとおもってました~」
律子「そ、そうですか…はぁ…」
頭を抱える律子。

教室。伊織、表情を厳しくする。おもむろに監督に歩み寄る。
伊織「あの、監督さん。雪歩のために前フリをさせてください。この子はすごくいい物を持っています。私が少しだけフォローしてあげればそれを発揮できます」
伊織、監督の前で頭を下げる。

廊下。
律子「伊織、プライドの高いあんたが頭を下げてまで頼みごとをするなんて…雪歩を、仲間を軽蔑されたことがよっぽど悔しかったのね」
亜美「でもそれって変じゃん? 悔しかったら普通怒鳴るよね? しかもいおりんならなおさらだよ」
律子「違うわね。『伊織だから』よ。監督を怒らせたのは雪歩のほうだから、それを逆恨みして怒鳴るほど伊織はバカじゃないわ」

教室。
監督にお辞儀する伊織に雪歩が泣いて駆け寄る。
雪歩「やめて、伊織ちゃん! 私、いつも堂々としててかっこいい伊織ちゃんに憧れてるんだよ! 私なんかのためにそんなかっこ悪い事しないでぇ!」
伊織は頭を上げぬまま雪歩に耳打ちする。
伊織「いいのよ雪歩。765プロの誇りにかけて私達の実力であいつらを見返してやるのよ。来るべき反撃のために、ここは下手に出ておかなきゃ」
そう言って笑顔で雪歩にウィンクする伊織。

廊下。
亜美「ね→ね→あずさお姉ちゃん、いおりん、クツジョク的な状況なのに何だか楽しそうだよ?」
あずさ「亜美ちゃん、伊織ちゃんは友達のためならいくらでも頑張れる子だと思うわ~」
律子「どうやら監督もOKしたようです。さーて、伊織、お手並み拝見しますか」

教室。
伊織「私の大切な友達、萩原雪歩ちゃんがファンの皆さんに心を込めて歌います。
『想い出がいっぱい』、お聴き下さい!」
スポットライトと3台のカメラの前で堂々と歌う雪歩の姿。
雪歩(独白)「ありがとう、伊織ちゃん」

(シーン02終了。3曲目、雪歩ソロカバー曲に続く)

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オレ的に現在最もホットなキャラは「キュアムーンライト」。ムーンライトと言えば東海道本線の「ムーンライトながら」。
houseigpig@mail.goo.ne.jp

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http://twitter.com/h0usei
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